クレームに強い組織になる
クレームがあがってくる仕組み作り
クレームを全社で共有するには、組織的な流れをつくる必要があります。
その場合のポイントは、誰が対応しても同じゴールへ向かうようルールを作り、個人任せにしないことです。
クレーム対応では「自分の問題ではないから」、あるいは「最後まで担当者が全責任を持つべき」という考えは命取りになってしまいます。
仕組み作りのポイントは8つあります。
①会社のポリシーを明確にする
クレームが起きたとき社員が迷わないよう、会社としての判断基準を設けます。
②トップに情報が届くルート作り
クレーム情報が迅速に伝わるよう、社員間で報告・連絡・相談を徹底します。
部下が上司に的確な判断を仰ぐためのルートをつくっておけばスムーズに。
③責任者・担当者を決める
各部署責任者とそれぞれの役割を明確にします。
これにより、個人が独断でクレームに対処するリスクを避けることができます。
④クレーム対応のマニュアルを作る
担当者が冷静に判断、対処ができるよう、基本行動や手順を示したマニュアルを作ります。
適切な表情や動作、言葉づかいなどを盛り込むと、より使えるものに。
⑤データを保存する
お客様からのクレームはデータとして保存しておきます。
下記のようなクレーム対応報告書を作成すれば活用しやすくなります。
⑥データを管理、活用する
クレーム対応報告書は参考にする過去例として、閲覧できるシステムにしておきます。
⑦クレーム解決時の対応を決める
アフターフォローの電話、メールを入れるなど、どんなアクションでクレーム対応を終了させるのかの社内規定を設けます。
⑧クレーム再発を防止する
なぜクレームが発生するような事態になったのかを分析し、再発防止につとめます。
誰が対応しても同じゴールに向かうようなルールを組織で作る。
クレーム対応の全技術:全32回
第3回:クレーム原因は「品質不良」「接客態度」などの4つに集約される
第7回:クレーム解決のステップは「マナー」「聴く力」「話す力」
第11回:電子メールでのクレーム対応|LINEやメッセージアプリ対応法
第12回:お客様に合わせた臨機応変な対応がクレーム解決への早道
第16回:クレームの電話対応では「声のトーン」に変化をつける
第18回:柔らかい印象になる「クッション言葉」を使ってクレームを乗り切る
第19回:クレームは感情を逆なでする「否定表現」ではなく「肯定表現」を使う
第20回:「よろしかったでしょうか」「なるほど」「了解」はお客様を苛立たせる
第21回:「マジックフレーズ」でクレームに対応|誠実さの表現
第24回:クレームのゴールに向けての必須スキル「語尾の依頼形」
第26回:コンプライアンス無視で無理難題を言ってくるクレーム
第28回:お客様に問題があるのに無理難題を言ってくるクレーム
第29回:過度な期待のもと「なかなか効果が出ない」と訴えてくるクレーム
第31回:クレームに強い組織になる
ご質問・疑問点などあればお気軽にお問合せ下さい。
お問合せはこちらマネジメントサポートグループ代表 古谷治子
東京放送、中国新聞社にて実務を経験。
その後、大学・短大等にて「就職支援講座」「ビジネス行動学」の講師を務める傍ら、心理学・カウンセリングを学ぶ。女性の自立を目的に開講した「マナーインストラクター養成講座」が雑誌等で取り上げられ話題となる。
出典:クレーム対応の全技術