知識豊富で教え魔タイプのお客様へのクレーム対策
お客様の気持ちを満足させる一言が必要
■このタイプには「教えてあげたい」というお客様の欲求を満足させる一言が必要。「勉強になります」「お詳しいですね」などお客様の知識をほめる言葉を盛り込む
■謙虚な姿勢でお客様を立てつつ、あいづちをこまめに打つのもポイント
■「こちらは百も承知」という対応は厳禁
■知識で張り合うのは禁物。こちらが少しでも上から目線になると、お客様はいらついてしまい、問題が大きくなるか、話が長くなる
「あなた、商品について全然知らないね」
【Bad!】
- 客
- 「あなた、派遣かパートでしょう。商品について全然知らないよね」
- 担当
- 「あ、いえ、社員なんですが」
- 客
- 「あら、とてもそうは思えないわね。乳酸菌ってね、種類としては250種類あるんだって。で、乳酸菌の種類によって全部効果は違うんでしょ。あなたちゃんと知ってる?」
- 担当
- 「えぇ、もちろん乳酸菌飲料を扱っていますから、当然知っていますが①」
- 客
- 「当然って何よ、失礼ね、私の方がずっと詳しいじゃない!」
①自分の立場を否定され、思わずムキになってしまっている。
【Good!】
- 客
- 「あなた、派遣かパートでしょう。商品について全然知らないよね」
- 担当
- 「大変失礼しました、お客さまにご理解いただけるよう説明が行き届かず①、わかりにくい話をしてしまいました」
- 客
- 「わかりにくいっていうんじゃないんだけどね、乳酸菌ってね、種類としては250種類とかあるわけでしょう。1つひとつ乳酸菌の種類によって効果も違うわけだし」
- 担当
- 「さようでございますね。お客様、いろいろ教えていただき勉強になりました。ありがとうございます①」
①お客様の長髪的な発言に載らず、誠実に対応できている
聴き上手になる5段階スキル
クレーム対応の全技術:全32回
第3回:クレーム原因は「品質不良」「接客態度」などの4つに集約される
第7回:クレーム解決のステップは「マナー」「聴く力」「話す力」
第11回:電子メールでのクレーム対応|LINEやメッセージアプリ対応法
第12回:お客様に合わせた臨機応変な対応がクレーム解決への早道
第16回:クレームの電話対応では「声のトーン」に変化をつける
第18回:柔らかい印象になる「クッション言葉」を使ってクレームを乗り切る
第19回:クレームは感情を逆なでする「否定表現」ではなく「肯定表現」を使う
第20回:「よろしかったでしょうか」「なるほど」「了解」はお客様を苛立たせる
第21回:「マジックフレーズ」でクレームに対応|誠実さの表現
第24回:クレームのゴールに向けての必須スキル「語尾の依頼形」
第26回:コンプライアンス無視で無理難題を言ってくるクレーム
第27回:知識豊富で教えて魔タイプのお客様へのクレーム対策
第28回:お客様に問題があるのに無理難題を言ってくるクレーム
ご質問・疑問点などあればお気軽にお問合せ下さい。
お問合せはこちらマネジメントサポートグループ代表 古谷治子
東京放送、中国新聞社にて実務を経験。
その後、大学・短大等にて「就職支援講座」「ビジネス行動学」の講師を務める傍ら、心理学・カウンセリングを学ぶ。女性の自立を目的に開講した「マナーインストラクター養成講座」が雑誌等で取り上げられ話題となる。
出典:クレーム対応の全技術