電話でクレームを受けたときの初期対応
電話対応の基本的な心得
クレームは、すぐに気持ちをぶつけられる「電話」で言ってくる人が多いようです。
電話は声だけのコミュニケーションなので、第一印象は対面より短い時間で決まってしまいます。
その中で、お客様と良好な関係を築くので、やり取りに失礼のないよう、言葉づかいはもちろん、話し方まで気を抜かずに対応します。
お客様はあなた個人と話すのではなく、会社と話していると感じるものです。
まずは、電話応対の心得10か条を覚えておきましょう。
電話応対の心得10か条
①3回コール以内で電話に出る
②第一声は明るいトーンで感じよく
③こまめなあいづちで受容を表現
④クレームとわかったら次第に声のトーンをさげる
⑤ゆっくりと大きめの声で語尾は明確に、上げず・伸ばさずが鉄則
⑥お客様の名前、言葉を復唱しメモをとる
⑦あいまいな話し方は禁物
⑧お客様の時間とコストに配慮
(お待ちいただくときは、「いただいたお電話で恐縮ですが」と断りを入れる
⑨保留解除時の第一声は「もしもし」ではなく「お待たせいたしました」
⑩挨拶を忘れず、お客様より先に切らない
(挨拶⇒「いつもお世話になっております」「今後ともよろしくお願いいたします」「失礼いたします」)
好感×正確×迅速×簡潔が4原則
電話は、声だけのやりとりなので、なにより正確性が求められます。
ダラダラとした対応は厳禁です。
お客様が不快に思わないよう、簡潔かつ迅速に話を進めましょう。
事務的な印象を与えないよう、声のトーンは少し高めにします。
逆にお詫びの場合はトーンを下げて話します。
電話は、そのときの心持ちが如実に伝わります。
電話だから見えないと思いがちですが、あなたの姿勢や表情は声に乗って、相手に届いています。
日ごろから話し方に気を配り、クセを直すコツを身につけておきましょう。
言葉づかいや話し方、そして姿勢や表情にまで気をつける。
クレーム対応の全技術:全32回
第3回:クレーム原因は「品質不良」「接客態度」などの4つに集約される
第7回:クレーム解決のステップは「マナー」「聴く力」「話す力」
第10回:電話でクレームを受けたときの初期対応
第11回:電子メールでのクレーム対応|LINEやメッセージアプリ対応法
第12回:お客様に合わせた臨機応変な対応がクレーム解決への早道
第16回:クレームの電話対応では「声のトーン」に変化をつける
第18回:柔らかい印象になる「クッション言葉」を使ってクレームを乗り切る
第19回:クレームは感情を逆なでする「否定表現」ではなく「肯定表現」を使う
第20回:「よろしかったでしょうか」「なるほど」「了解」はお客様を苛立たせる
第21回:「マジックフレーズ」でクレームに対応|誠実さの表現
第24回:クレームのゴールに向けての必須スキル「語尾の依頼形」
第26回:コンプライアンス無視で無理難題を言ってくるクレーム
第28回:お客様に問題があるのに無理難題を言ってくるクレーム
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マネジメントサポートグループ代表 古谷治子
東京放送、中国新聞社にて実務を経験。
その後、大学・短大等にて「就職支援講座」「ビジネス行動学」の講師を務める傍ら、心理学・カウンセリングを学ぶ。女性の自立を目的に開講した「マナーインストラクター養成講座」が雑誌等で取り上げられ話題となる。
出典:クレーム対応の全技術