対面でのクレーム対応
対面クレーム対応は第一印象が大切
第一印象は2分で決まる
対面でのクレーム対応で大切なのは、お客様に与える第一印象です。
そのために、第一印象を効果的につくるためのメカニズムを理解しましょう。
アメリカの心理学者、アルバート・メラビアンが提唱した法則によると「人の第一印象は2分程度で形成される」とのこと。
つまり、プラスかマイナスかが2分で判断されてしまうのです。
判断材料になるのは、下の図のように、服装、姿勢、態度などによる視覚情報が大半を占め、次いで聴覚情報、そして言語情報です。
身だしなみも重要
メラビアンの第一印象の法則によると、清潔感のある身だしなみは必須事項です。
不満を抱え、イライラしているお客様の目は、いつも以上に厳しくなっているはず。
ぼさぼさの髪型や派手なメイク、長く装飾の多いネイルも対面上では好まれないと理解しましょう。
身振りや態度で不快感を与えない
身振りや態度にも注意を払います。
何気ない癖だけでも、その人の印象を決定してしまうので、不快感を与えないよう気を配ること。
特にクレーム対応では、威張った態度、卑屈な態度、投げやりな態度に見られないよう、次のような身振りは禁物です。
・腕を組む
・足を組む
・ふんぞり返る
・相手を凝視する
・口を閉じたり噛み締める
・時計をチラチラ見る
・後ろ手に組んだり仁王立ちをする
また、目は口ほどに物を言うと言います。
目線はもちろん、適切な相手との距離をとるためにも、座る位置が対立や威圧の関係にならないよう注意が必要です。
姿勢は背筋を伸ばし、体を揺らさないようにします。
椅子に腰掛ける際も浅く腰掛け、背もたれにもたれないこと。
丁寧なお辞儀で謙虚さを伝えるようにしましょう。
不満を抱え、イライラしているお客様は、対応する人の服装、姿勢、態度を厳しくチェックしている。
クレーム対応の全技術:全32回
第3回:クレーム原因は「品質不良」「接客態度」などの4つに集約される
第7回:クレーム解決のステップは「マナー」「聴く力」「話す力」
第8回:対面でのクレーム対応
第11回:電子メールでのクレーム対応|LINEやメッセージアプリ対応法
第12回:お客様に合わせた臨機応変な対応がクレーム解決への早道
第16回:クレームの電話対応では「声のトーン」に変化をつける
第18回:柔らかい印象になる「クッション言葉」を使ってクレームを乗り切る
第19回:クレームは感情を逆なでする「否定表現」ではなく「肯定表現」を使う
第20回:「よろしかったでしょうか」「なるほど」「了解」はお客様を苛立たせる
第21回:「マジックフレーズ」でクレームに対応|誠実さの表現
第24回:クレームのゴールに向けての必須スキル「語尾の依頼形」
第26回:コンプライアンス無視で無理難題を言ってくるクレーム
第28回:お客様に問題があるのに無理難題を言ってくるクレーム
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マネジメントサポートグループ代表 古谷治子
東京放送、中国新聞社にて実務を経験。
その後、大学・短大等にて「就職支援講座」「ビジネス行動学」の講師を務める傍ら、心理学・カウンセリングを学ぶ。女性の自立を目的に開講した「マナーインストラクター養成講座」が雑誌等で取り上げられ話題となる。
出典:クレーム対応の全技術