クレーム対応で「対面の第一印象」を上げる方法
「ホント感じ悪いわね」と言われないために
対面では第一印象がすべて
■第一印象はたった2分で決まる
■さわやかな笑顔、きびきびした動き、感じのよい挨拶など、簡単な自己演出がその後の対応を悪化させないコツ
■日ごろから鏡で自分の表情をチェックするなど“誠意を見せるための表情づくり”を研究しておく
「ちょっとこれ、賞味期限過ぎてない?」(コンビニなどでの対面販売)
【Bad!】
- 店員
- (在庫補充作業をしながら)「いらっしゃいませ①」
- 客
- 「生クリームってどこにあります?」
- 店員
- 「あそこの冷蔵庫の上の棚にあると思いますけど②」
- 客
- 「あると思いますって」
「あったけど、ちょっとこれ、賞味期限過ぎてない?」 - 店員
- 「あ、すいません。奥のほうに新しいの、ないですか?③」
- 客
- 「ないですか? じゃないわよ、ちゃんと謝りもしないで」
- 店員
- 「あぁ、すいません。奥にあるほうなら大丈夫なはずなんですけど③」
- 客
- 「はずって何よ、もういいわよ、いらないわ、ほんと感じ悪いわね」
①作業をしながらの無愛想な挨拶。店に入った瞬間に印象は悪くなる。
②不確かな言い方で印象がさらに悪化。
③「ちゃんと見てますか?」とお客様に非があるような言い方
【Good!】
- 店員
- (作業から手を止めて立ち上がって)「いらっしゃいませ①」
- 客
- 「生クリームってどこにあります?」
- 店員
- (作業の手を止め、冷蔵庫を示しながら)②
「あちらの冷蔵庫の上の棚にございます」 - 客
- 「あぁ、はいはい、ありました」
「でも、ちょっとこれ賞味期限過ぎてない?」 - 店員
- (神妙な面持ちで)「あっ、申し訳ございません、ちょっと、失礼いたします③」(商品を確認)
- 客
- 「7日って昨日でしょ、1日、期限、切れてるじゃない」
- 店員
- 「たしかに切れていますね、大変失礼いたしました③。
新しい商品がございますので、すぐに持ってまいります」
「お客様、お待たせいたしました。
こちらの商品は3月25日までの賞味期限でございます」 - 客
- 「はいはい、じゃ、それください、どうもありがとう」
①お客様の顔を見て挨拶するのは、対面販売の基本。
②手を止めて、丁寧な言葉でお客様がすぐわかるような対応をしている。
③申し訳ない気持ちを表して、すぐにお詫びをしている。
クレーム対応の全技術:全32回
第3回:クレーム原因は「品質不良」「接客態度」などの4つに集約される
第7回:クレーム解決のステップは「マナー」「聴く力」「話す力」
第11回:電子メールでのクレーム対応|LINEやメッセージアプリ対応法
第12回:お客様に合わせた臨機応変な対応がクレーム解決への早道
第15回:クレーム対応で「対面の第一印象」を上げる方法
第16回:クレームの電話対応では「声のトーン」に変化をつける
第18回:柔らかい印象になる「クッション言葉」を使ってクレームを乗り切る
第19回:クレームは感情を逆なでする「否定表現」ではなく「肯定表現」を使う
第20回:「よろしかったでしょうか」「なるほど」「了解」はお客様を苛立たせる
第21回:「マジックフレーズ」でクレームに対応|誠実さの表現
第24回:クレームのゴールに向けての必須スキル「語尾の依頼形」
第26回:コンプライアンス無視で無理難題を言ってくるクレーム
第28回:お客様に問題があるのに無理難題を言ってくるクレーム
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マネジメントサポートグループ代表 古谷治子
東京放送、中国新聞社にて実務を経験。
その後、大学・短大等にて「就職支援講座」「ビジネス行動学」の講師を務める傍ら、心理学・カウンセリングを学ぶ。女性の自立を目的に開講した「マナーインストラクター養成講座」が雑誌等で取り上げられ話題となる。
出典:クレーム対応の全技術