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クレームを宝に変える

第23回:クレーム客が企業に求めること

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 クレームを企業に伝えてくるお客様は、沢山の要望・期待をもっている。「クレームを伝える際、企業に何を望んだか」というアンケート調査から見えてきたことがある。如実に見えた上位四つをご紹介したい 。一番多かったことは「謝罪の要求」である。お客様は不満を抱えてクレームを言ってくる。そこで適切な謝罪があれば高まっていた怒りもクールダウンする。

 しかし時には理不尽なクレームを伝えてくるお客様もいる。担当者の心理としては「言い分を全て鵜呑みにしてもよいものか」「事実を確認しないと謝罪は言えない」等と考える。

 正直、潔い謝罪はできにくい現実がある。

 ここで有効なのが、「全面謝罪」「部分謝罪」の使い分けだ。

 「全面謝罪」とは謝罪目的の焦点も不明確なまま「大変申し訳ございませんでした」と前面受け入れるという意思を表明することになり、企業にとってはある意味危険な謝罪の仕方ではある。

 一方、「部分謝罪」とは「ご迷惑をおかけして、大変申し訳ございません。」「時間通りに確かにお届け出来ず失礼致しました。」と謝罪したいポイントに焦点を当てる。何に対する謝罪かが明確であり、他には波及しない利点がある。全面謝罪はクレームがこじれる原因にもなり、初期対応時には基本的に部分謝罪を使用したい。

 二つ目は、「理由の提示」である。

 なぜこのような事態になったのか明確なる説明がほしいところである。購入した商品に不都合があったり、約束したことがなされていないことは大きな問題である。会社としての原因究明を速やかに行い、明確に理由を伝えたい。

 ただ、めったにないクレームの理由を説明しようとすると、言い訳に聞こえることもある。「日ごろはこのようなことがないように、商品管理はしっかりと工場では行ってはいるのですが」などお客様からすると言い訳に聞こえることもある。

 三つ目の要望は「解決策の提示」である。

 起きてしまったことに対する具体的な解決策の提案、弁償・弁済策を伝えることだ。初期対応でのあいまいな回答や、できないことを抽象的に伝えることは避けたい。

 すくなくとも「明日の午前中までに回答いたします。」と時間を決めて伝えたい。

 四つめは「今後の企業姿勢」を聞きたい。

 二度と同じミスをしないために、今後の企業姿勢を示してほしい。もちろん示した姿勢は守れるものでなくてはならない。「今回のご指摘で、新しい課題が発見できました。今後は新たな気持ちでお客様のご満足を追及していきたいと考えています。」企業姿勢とは相手と約束を交わすこと、守れることが必須だ。

 

古谷治子 写真

マネジメントサポートグループ代表 古谷治子
東京放送、中国新聞社にて9年間実務を経験。
その後、大学・短大等にて「就職支援講座」「ビジネス行動学」の講師を務める傍ら、心理学・カウンセリングを学ぶ。女性の自立を目的に開講した「マナーインストラクター養成講座」が雑誌等で取り上げられ話題となる。

出典:日経流通新聞 連載記事:クレームを宝に変える

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