マネジメントサポートグループ

私たちの日常をおもてなしで外国人観光客の感動へ変える

おもてなしで外国人観光客の感動へ変える

おもてなしで心に残る感動体験を提供する

深く刻まれた海外旅行の記憶はあるでしょうか。

有名な観光地に行ったことや美しい風景を見たこと。

それも旅のいい思い出になっていると思います。

一方で、現地の人との会話やちょっとした交流が温かい思い出になっていませんか。

日本に旅行に来た外国人の方も、それは同じ。

観光地巡り、買い物、グルメといった思い出もありますが、日本人から受けた親切な対応。

つまり、おもてなしが旅の印象として強く残っているのです。

忘れられない日本でのおもてなし

今、日本で働いている、ある中国人女性のエピソードを紹介しましょう。

彼女が中国の旅行会社に勤めていたとき、日本で開かれる観光イベントのために、勤め先の社長とともに日本を訪れました。

イベントへの参加が主な目的でしたが、日本の観光地も視察しました。

そのときに訪れたのが箱根。

彼女はそこを走る電車の中にお土産の入った紙袋を忘れてしまったのです!

忘れたことに気がついたのは、東京に戻ってから。

鉄道会社の管轄が違うこともわからない彼女は、「忘れ物をしてしまった」と、近くにいた駅の係員に訴えたのです。

そして2日後、忘れ物は無事にイベント開催地の名古屋のホテルに届きました。

「信じられませんでした。電車にはたくさんの人が乗っていたのに、誰も私の紙袋を持ち去らなかった。さらに、違う鉄道会社なのに駅員さんが連携して、紙袋を名古屋のホテルまで送ってくださったのです。日本以外の国ではありえないと思います。この経験は、私の人生の中でも大きな感動体験でした」と、彼女は言います。

忘れ物が無事に手元に戻ったことは、彼女にとって日本で受けた強烈な感動体験となりました。

お困りごとを解決してくれたおもてなしは、日本でのいい思い出となって海外のお客様の心に長く残るでしょう。

 

私たちの日常は外国人観光客の「サプライズ」

外国人観光客の「サプライズ」

海外旅行では、意外な驚きや感動が嬉しいもの。

こうしたサプライズは、高価な料理、高級ホテルへの宿泊、名所の観光だけで体験できるものではありません。

地元の人々の日常が、海外からのお客様にとっては非日常となり、サプライズにつながることがあります。

海外で発行されている日本のガイドブックには、いわゆる観光名所や名店ではなく、知名度の低い店やアングラなスポットが紹介されていることがあります。

例えば、大阪のあるビルに連日、中国人観光客が大勢やってくるようになり、地元の人たちは、どうしてだろうと不思議がっていました。

実はこのビルの最上階には、江戸時代の町並みを実物大で再現した施設があり、この場所が中国語のガイドブックに掲載されていることがわかりました。

私たちにとって日常にある場所が、外国人観光客の旅の目的地になっていることもあるのです。

その土地ならではの言葉も、お客様にとっては非日常のひとつ。

例えば、感謝の気持ちを表すときに、福島県では「どうもない」という言い方を使うことがあります。

同じように島根県では「だんだん」、熊本県では「ちょうじょう」とも。

「ありがとう」は知っていても、地方によって違う温かい言葉をかけられると、サプライズを感じると同時に、その土地に来たとの実感が湧くのではないでしょうか。

自分たちの日常をお見せすることも、実はおもてなしにつながるのです。

 

回転寿司の黒ボタンの正体とは

回転寿司の黒ボタン

海外からのお客様にとっては、初めて見ることや聞くことが嬉しいサプライズになることも多いのですが、一方でそれがお困りごとになるケースもあります。

回転寿司店での出来事です。

私が席でお茶を淹れようとしていると、観光客らしき外国人2人組が私の手元をじーっと見つめています。

お茶の淹れ方がわからないのかなと思った私は、一度彼らのほうを見てから、湯飲みでゆっくりと黒いボタンを押して、お湯を注ぐ様子を見ていただきました。

すると2人は「なるほど」と顔を見合わせて湯飲みを手に取り、お茶を淹れ始めました。

彼らは、お湯が出る黒いボタンが何なのか、わからなかったのですね。

このように、外国人のお客様は、私たちが思いもよらないようなところで戸惑ったり、困っていたりするものです。

例えば、新幹線や特急列車の自由席と指定席。

両方とも同じ形態の車両で、指定席のマークもあまり大きくないため、海外のお客様には、違いがわかりにくいようです。

自由席と思って座っていたら「こちらは指定券が必要です」と言われて驚いたとの話も耳にします。

日本人にとって便利だったり、当たり前のことも、外国人のお客様にとっては初めて見る日本のシステムですから、戸惑うことが多いもの。

お困りの様子の方を見かけたら、それを察して、勇気を出して声をかけてみましょう

そのやりとりが、お客様にとっては心に残るおもてなしになります。

古谷治子 写真

マネジメントサポートグループ代表 古谷治子
東京放送、中国新聞社にて9年間実務を経験。
その後、大学・短大等にて「就職支援講座」「ビジネス行動学」の講師を務める傍ら、心理学・カウンセリングを学ぶ。女性の自立を目的に開講した「マナーインストラクター養成講座」が雑誌等で取り上げられ話題となる。

出典:簡単だから伝わる!語学力要らずの3ステップおもてなし術