中国人観光客とのコミュニケーション|習慣の違いや人気のお土産
中国人観光客のマナー
今、日本を訪れる外国人観光客の中で一番多いのが、中国からのお客様です。
都市、地方を問わず、日本各地で観光や買い物を楽しんでいる姿を見かけます。
販売店や飲食店、交通機関で働く人は、実際に中国の方と接する機会が増えたという人も多いでしょう。
中国からのお客様と接して「話し声が大きくて語調も強く感じて驚いた」「休憩所でないところに座り込んでしまう」などの声があります。
また、列に並ばない様子を見かけて、どうお声がけすればいいかわからず戸惑うことがあるとの意見を聞くことがあります。
中国人観光客の常識
実は、中国において、大きな声で話すのは正々堂々としていてよいこととされています。
また、列をつくって並ぶ習慣がない地域もあります。
中国からのお客様たちは、日本でも普段どおりにしているだけなのです。
ご存じないだけなので、日本の習慣をお伝えしてみましょう。
日本のマナーを伝えてみる
中国では「郷に入れば郷に従え」という言葉を幼い頃から聞いて育ちますから、その土地のルールを守るという意識は、子どもの頃から根付いています。
もし中国からのお客様の様子で気になることがあれば、「ドゥイブチ チンアンジン(すみません、ここでは静かにしていただけますか?)」「ドゥイブチ チンブヤァオズゥオザイジェリ(すみません、ここに座り込まないでくださいませんか)」と伝えてみましょう。
そのとき、「シェシェヘェズゥオ(ご協力ありがとうございます)」という言葉も添えて。
あらかじめ、注意書きを用意しておくといいでしょう。
トイレの使い方
トイレの使い方も日本と中国では異なります。
中国のトイレは、配水管があるほうが後ろなので、和式トイレを前後逆に使ってしまうことがあるようです。
また、トイレットペーパーを流さず、ゴミ箱に捨てる習慣があります。
直接ご案内しづらいトイレの使い方についても、中国語で注意書きを掲示しておくとよいですね。
中国人は、基本的に人懐っこい人たちです。
言葉の違いもあり、無愛想に見えることがあるかもしれません。
でも一歩あゆみ寄ると、意外なほど打ち解けてくれます。
中国人観光客のおすすめお土産事情
中国人は、縁起をとても大切にします。
日本と同様に数字でいうと2や8は縁起がよいとされ、逆に4は「死」を連想する発音で、縁起が悪いため好まれません。
同じ理由で、中国の人はお土産や贈り物で置き時計を選ぶことはありません。
中国語で「置き時計を贈る」を意味する「送钟(ソォンゾォン)」の発音が、亡くなった方との別れを意味する言葉と同じ発音だからです。
また、日本人形も顔が真っ白で不健康なイメージでとらえられるため、あまり好まれないようです。
日本人形を土産物やプレゼントにするときには、顔に赤みのある健康的なものを選ぶことをおすすめします。
一方、中国人に贈り物として好まれるのはペアの品物。
例えば夫婦茶碗などです。
中国には夫婦茶碗のようなものはないので大変喜ばれ、お土産でも人気です。
また、意外なところでは爪切り。
日本の爪切りは性能がいいことで中国でも有名です。
爪切りに限らず、中国の人は日本製に対して品質がいいという信頼感を持っています。
英語でメイド・イン・ジャパンとあるより、漢字で日本製と書いてあるほうがより日本らしく映るようです。
最近は、日本製の包丁も大人気。
日本の包丁の切れ味のよさは、中国のお客様をうならせるそうです。
日本製と明記された中華包丁などは人気の土産品です。
食べ物で人気が高いのは、日本でもお土産として定番のお菓子。
地方の銘菓などは自信を持っておすすめしましょう。
ご質問・疑問点などあればお気軽にお問合せ下さい。
お問合せはこちらマネジメントサポートグループ代表 古谷治子
東京放送、中国新聞社にて実務を経験。
その後、大学・短大等にて「就職支援講座」「ビジネス行動学」の講師を務める傍ら、心理学・カウンセリングを学ぶ。女性の自立を目的に開講した「マナーインストラクター養成講座」が雑誌等で取り上げられ話題となる。
出典:簡単だから伝わる!語学力要らずの3ステップおもてなし術