新人ホンネの座談会:私たちの行く道〜入社1年目の振り返りとこれから〜 <後編>新人の「あるある行動」について思うこと

若手社員座談会

私たちの行く道〜入社1年目の振り返りとこれから〜

 5月も後半となりました。新入社員の皆さんは導入研修を終えて、それぞれの部署に配属される時期です。実際に仕事現場に入ると、学生生活との違いを目の当たりにし、戸惑いや不安も生まれやすくなります。
そんなとき、新人の思いが具体的に分かれば、サポートしやすくなるはず。スムーズな社内コミュニケーションは離職防止にもつながります。
そこで、マネジメントサポート 営業部の若手が入社1年目を振り返って本音で語る座談会、前編では入社当時の戸惑いを振り返りましたが、後編の今回は、新人の「あるある行動」について語ります。
トーク参加者
  • 藤枝 大気藤枝 大気(24)
    研修事業本部
    神奈川支店
    入社3年目
  • 桑原 美咲桑原 美咲(24)
    研修事業本部
    神奈川支店
    入社3年目
  • 井上 敦志井上 敦志(23)
    研修事業本部
    入社2年目
  • 小川 和貴小川 和貴(27)
    研修事業本部
    入社2年目
<後編>新人の「あるある行動」について思うこと
-座談会前編では、入社1年目の戸惑いや初めての受注のエピソードなどを話してもらいました。後編では今どきの新人の「あるある行動」について聞きたいと思います。
皆さんもそうですが、今年度入社の新人はSNSを使いこなし、大きな災害を目の当たりにするなど変化の渦中にある世代ですね。
参加者たち
小川:変化を見てきている分、安定を求める傾向があると言われます。あと、何事においてもきちんと理由を知りたいという人も多い。生真面目で、納得がいかないとなかなか動かないという評価もありますね。
-納得できないと動かない、できれば動くなら、指導する側は、なぜこの仕事をやるのか、目的や“WHY”の部分をきちんと伝えるべきですね。
また、お金より自分の時間を大事にするとも言われていますが、どうですか?
藤枝:お金より休みと言うと極端かも知れません。でも、私が就職活動をしているときから、残業の多い会社や休みがきちんと取れない会社は敬遠する傾向はありました。私自身は、自分の時間は大事にしたいけど、しっかり働いてきちんと稼ぎたい方なんですが。
小川:確かに車やブランド品などへの欲求は昔に比べたら減っているかもしれませんが、それは今どきの新人の傾向というより、変化や不安が大きい中での時代の空気感かもしれません。
-お金、休み、よく褒められる、この3つならどれが一番うれしいですか?
桑原:正直、どれも、です(笑)。と言うか、タイミングによるかと思います。月末や金曜だと休みがうれしいし、週半ばに褒められるとモチベーションが上がりますし、給料日前だともっと頑張らなきゃと思うし。
-そう言われると確かに、どれもマストですね。だから、多くの企業で評価制度を明確にしたり、年間休日を見直したり試行錯誤しているのかも。離職防止を考えて経営側も大変です。
藤枝:どれか一つというより、モチベーションをあげるには「共感性」も大事なのだろうと思います。仕事の意義が、「なるほど、こうなんだ」と実感できれば貢献したいと思えるはず。役に立てれば誰でもうれしいですから。
-言われたことはきちんとやるし、やりたい気持ちもある、でも、言われないと動かないのは、共感できていないからなんでしょうか。
桑原:多分、何を求められているのか、気づかないんじゃないでしょうか。入社1年目って状況がきちんと見えていないので、そこまで想像力が働きにくいかと。
-確かに想像を働かせるのは苦手みたいですね。それなら例えば、報連相を徹底させるとか。状況把握や先の展開を考えるトレーニングになりますよね。
井上:あと、自分自身や友人を見ててもそうですが、失敗を恐れる傾向が強い気がするので、間違うことが嫌で自分から動きにくいという心理もあるんじゃないでしょうか。
-なるほど、本人的には、ああでもない、こうでもない、と考えているけど周りに伝わらない。だからクローズマインドとか、何を考えているのか分からないと言われるのかもしれませんね。こんな場合はどうしてあげたらいいと思いますか?
藤枝:私自身は、こちらから言うように心がけています。後輩に意見を出させるには自分から先に言う、こちらから気持ちを開いていくのがポイントだろうと思います。
-先ほど報酬の話も出ましたが、やはり評価は具体的で明確な方がいいですか?
井上:はい、頑張れる原動力になります。
-叱られるより褒められる方がいいですよね。
全員:はい。
-叱られると落ち込みますか?
井上:私はすぐに心が折れます(笑)
桑原:私も落ち込みますが、後々になってありがたさに気づくことも多くて。間違っているところはきちんと指摘してもらいたいです。負けず嫌いなので、これからは言われないように頑張ろうって思います。
-いずれにしろ、何ごとも明確な方がいいんですね。
藤枝:そうだと思います。褒められるからモチベーションがあがるのではなく、具体的に評価してもらえるとエネルギーになる。叱られるか、褒められるかでいえば、当然、褒められる方がいいです(笑)
井上:最初は何ができていて、何がダメなのかが自分では分かりにくかったです。具体的に指摘していただくと、それだけ自分のことを見てくれているんだと分かるし、ありがたさも実感します。
-もう一つ、いまの新人はPCスキルが低いと聞いて意外だったんですが、どうですか。
井上:人によって差が大きいんじゃないでしょうか。コンピューターリテラシーの高い人もいれば、簡単なエクセルとワードしか使わないという人も。
-学生でもパワポを使って論文を書いたりするでしょう?
井上:実はパワーポイントを使わなくてもワードでできていました。
桑原:スマホのタッチ画面や音声入力に慣れているので、タイピングが苦手という人もいますね。PCでショートカットキーを使えなかったり。
-特にデータ管理や部署での共有フォルダの扱いなどは、きちんと指導した方がよさそうですね。
藤枝さん、桑原さん
桑原:新人が共有データをうっかり削除するという問題もよくあるみたいですね。私自身はショートカットキーの使い方や企画書作成のスピードアップなどもっと勉強が必要だと思います。
藤枝:いまの若手は基本的にデジタルデバイスに強いという下地はあるので、指導すれば学習スピードは速いと思います。
-何かと不安を抱きがちな新人が仕事を続けていくには、何が必要だと思いますか?
藤枝:心理的安全性と目標だと思います。
桑原:言い方が堅い(笑)。
藤枝:(笑)。井上さんの言っていた“有意味感”というか存在意義ですね。「あなたがいい」という肯定が前提にあれば、何か意見を伝えるときも、相談するときもブレーキがかからないかと。そんな風土と、いま何をやるべきかと言う目標がきちんとしていれば、小さなことで辞めると言う話にはならないと思います。
桑原:確かに納得できます(笑)。
小川:あと組織の中で、きちんとキャリアデザインができる、またはキャリアの選択肢があるといいのかも。自分の将来を考える上で、ここにはどういう可能性があるのか、将来性に注目させるというか。
-社内にこうなりたいというロールモデルがあるといいですね。理想像を見つけられたら、そこを目指して頑張れます。
井上:馬のニンジンじゃないですけど、手の届くところに目標があるのも有効かも知れません。手の届かない距離だと無理かもと諦めてしまいそうになるので、自分自身でしっかりつかめる目標を持っていることも大事だと思います。
-では、最後に皆さんご自身のこと、今後の目標はどう考えていますか? はっきりしたものはありますか?
小川さん、井上さん
井上:私の場合は、成績が課題です。まだまだ足りないところなので、毎月の目標をきちんと追いかけていかないと。あと、社内でも社外でも、自分がいることの意味を実感できるように働けたら、モチベーションにもなると思います。
-前編で話していたように、「井上くんでいい」ではなく、「井上くんがいい」と言ってもらえるようになれたらいいですね。
井上:はい、そうなれるように努めています。
小川:私は、入社は2年目ですけど、社会人としては丸4年やってきているので、恥ずかしいところは見せられない。ロールモデルになれるように仕事をしていきたいです。あと、人との関係を大事に仕事していくのが目標です。
藤枝:役職などの希望やまだ具体的にはなくて、もっと目の前のことですね。一つは、会社の商品をお客様のお悩みに合わせて的確にご提案できるようにすること、もう一つは、今年入社の後輩が仕事に楽しさを感じられるように、入社3年目としてどう働きかけられるか、そんなところが直近の目標です。
桑原:私はとにかく自分に自信を持ちたいです。何をすれば自信が出るか、まだ分からないんですが、ポジティブに毎日を過ごしたいと思っています。
-3年目になるとできることが増えてきて自信も芽生えるかと思いますが、自分の得意なこと、今後の課題など自身で把握していますか?
桑原:そこまでまだちゃんとできていないんですが、社内で半年に一度、目標設定があって、同時に前回の目標の振り返りもするんです。半年前に自分で設定した目標がどのくらい達成できたか、何が足りなかったのか、いい分析の機会になるので、これをもっと行動ベースに落としていこうと思います。
-皆さん、新人の目標となれるように頑張ってくださいね。ありがとうございました。
 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
まだまだ経験の浅いメンバーですが、彼らの素直な意見が御社の新入人育成のヒントになれば幸いです。

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