第26回:活きたマニュアルの作り方 / マネジメントサポート

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第26回:活きたマニュアルの作り方

マニュアルを作る目的は、企業にノウハウを蓄積することと業務の標準化を図るということだ。

できる人とできない人のばらつきがあると企業は困る。よくある問い合わせには誰でも対応でき、またその回答内容は同じものでなければいけない。まずは手引書などで「応対の流れ」と「応対の事例」がひとつになり差し替えが自由にできるように製本形式は避けファイリング形式で作成したい。

マニュアルという言葉には肯定的な要素と否定的な要素が混在する。マニュアルを作成し活用することにより、業務の効率化が進み、誰もが標準的な応対業務を遂行できるようになる。

それは「こうするとお客様は喜んでくれる」「顧客ならこのようにされたい」という過去の膨大な実績やノウハウなどから抽出した、業務を遂行できるための手順書なのだ。つまり、組織の基本方針や経験に裏打ちされたことを表現したものである。

基本方針が全社に浸透していれば、たとえマニュアルにない突発的な出来事が起こっても、十分に対応できるはずだ。

先日友人と5歳の子供と私の三人でファミレスに行ったときのことだ。

ビール二杯とジュースを注文した。店員が持ってきたときに、「お待たせいたしました。ジュースはどちら様でしょうか」と無意識の中で私たちに慣習的に問いかけた。

5歳の子供がビールを飲むだろうか?

私は、その店員の顔をまじまじと見てしまった。日々の生活の中にこういったマニュアルの弊害はよくある。

 

パート・アルバイトなどの多い職場では、一人一人への指導は難しいため、簡潔に業務がわかる指導書として活用し、効率を上げている。

マニュアルが必要な部署は、現場である。よく企業に行くと立派でどっしりとしたものが置いてある。役に立たない項目があると、マニュアル全体を使い物にならないと評価し、活用しない事態が起こっている。こうならないためにも、内容をしっかりと吟味する必要がある。

配布し「立派なものを作りましたね、大変だったね」と評価を得るだけではまったく意味がない。社員研修に活用したり、朝礼や会議、打ち合わせで読み合わせをするだけでも、効果がある。

現場にとり重要なのは、マニュアルどおりの対応を徹底させることではない。マニュアルを通じて基本方針を理解し、個人によるバラつきをなくし、社員一人ひとりが主体的に業務を安心して遂行できるようにすることが大切だ。クレームに速やかに応対する秘訣も、この基本方針を明らかにすることから始まる。

出典: 日経流通新聞 連載記事:クレームを宝に変える




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