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クレーム対応の全技術

第26回:コンプライアンスを無視して無理難題を言ってくるケース

お客様の要望を“聴く”姿勢が大切

○大切なのはまず、お客さまがこちらに要望する内容への共感を示すこと。その上で、「企業として、個人情報を守るとはどういうことなのか」という姿勢を伝えるようにする。「**様の立場であれば」と、相手を尊重する言葉がカギ。
○「お客様の立場を理解していますよ」と、言葉で示してから、「~~お願いできないでしょうか」と協力を求める。

「主人の生命保険の契約内容を教えて」

【Bad!】

担当
「申し訳ございませんが、ご本人様でないと契約内容についてはお知らせできないのです」
「何でダメなの? 主人が保険の見直しをしたいので、契約内容を確認しておけって言ってるんだし、保険の受取人は妻の私なんだから、教えてくれたっていいじゃない」
担当
「そうおっしゃられましても、保険の内容については個人情報となりますから①」
「個人情報って、あなた、私は家内よ。妻が内容を聞いて、保険についてどうこうしようとしてるって言うわけ?」
担当
「いえ、まさかそんなことは申し上げておりませんが……」
【Bad point】

①正論を一方的に言い放って終わらせようとしている。

 

【Good!】

担当
「申し訳ございませんが、ご本人様でないと契約内容についてはお知らせできないのです」
「何でダメなの? 主人が保険の見直しをしたいので、契約内容を確認しておけって言ってるんだし、保険の受取は妻の私なんだから、教えてくれたっていいじゃない」
担当
「たしかに奥様のお立場であれば①、ご主人様からのご依頼ということもあり、私どもからのお断りにご納得いただけないお気持ちは当然のことでございます②」
「当たり前よ」
担当
「ですが、お客さま、大変申し訳ないのですが、たとえ奥様のご依頼であっても私どもでは、ご契約内容はお伝えすることが出来ないことになっております②」
「そうなの? 困ったわね」
担当
「お客さまの個々のご契約内容をお守りすることが保険会社の信頼と考えております。何卒、ご主人様から直接のご連絡をお願いできないでしょうか②」
「仕方ないよね、わかりました。帰って主人に話してみます」
担当
「恐れ入ります、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします」
【Good point】

①お客様の立場に共感して寄り添っている。
②企業としての姿勢を明確に伝え、理解を促している。

古谷治子 写真

マネジメントサポートグループ代表 古谷治子
東京放送、中国新聞社にて9年間実務を経験。
その後、大学・短大等にて「就職支援講座」「ビジネス行動学」の講師を務める傍ら、心理学・カウンセリングを学ぶ。女性の自立を目的に開講した「マナーインストラクター養成講座」が雑誌等で取り上げられ話題となる。

出典:クレーム対応の全技術