コラム
コラムイメージ画像
クレーム対応の全技術

第32回:一次担当者から二次担当者へとスムーズにバトンタッチする

担当者では対応しきれない場合、状況を変える

 クレーム対応は、担当者が責任を持って解決まで担当すべきですが、お客様がひどい興奮状態で話にならない、怒りがおさまらない、会話が堂々巡りで終わらない、そんな場合はシチュエーションを変える3つの方法が効果的です。

①人を代える⇒特別感を与える

 こちらがどんなに正当に話しても、お客様が「この担当者は気に入らない」と思ってしまうと、耳を貸してもらえない状況になります。この場合は、上司などの二次担当者にバトンタッチをしましょう。「上の人間が出てきた」ということで納得していただけることが多くあります。

②時間を変える⇒クールダウン

 その場ですべて対応するのではなく、いったん電話を切るなどして仕切り直します。時間をおくことでクールダウンの効果が生まれます。

<トーク例>

 ご立腹はもっともでございます。社内で解決策を講じさせていただきますので、少々お時間をいただけますでしょうか。よろしければ、○分後にこちらからあらためて~~」※折り返しの電話はいつするのか、具体的に伝える。

③場所を変える⇒誠意を伝える

 電話から直接訪問に変えるなどして場所を変えると、お客様に誠意を感じてもらえることもあります。

<例>

・カウンターから応接室に移る
・現場に向かう
・お客様を直接訪問する

二次対応者にバトンタッチするときの留意点<

 一次担当者から二次担当者へ、正確に事実が伝わるように、それぞれ次の留意点を覚えておいてください。

<一次担当者の留意点>

①短い時間内で、簡潔に情報を伝える

 お客様をお待たせしている短い時間内に、どういうお客様か、どういうクレーム内容か、担当を変える理由を簡潔に伝える。お客様をお待たせしていることを必ず伝えるのも鉄則。
 電話の保留限界=30秒  対面でお待たせする我慢限界=3分

②情報を正確に伝える

 お客様からお怒りを受けた場合、防衛本能が働き、つい自分の都合のいいように話してしまいがち。「どう話しても受け入れてもらえない」と自分よりに話すのではなく、「***と話したが、□□□とおっしゃっている」と、事実を正確に伝えること。

<二次対応者の留意点>

①素早く事実確認

 まず一次対応者に対して「大変だったね」とひと言フォローし、落ち着かせてから素早くヒアリングを開始

②謝罪から入らない

 まずは自己紹介。一次対応者に不手際やご満足いただけない対応があったことに対してお詫びし、購入や来店に対する感謝とともに事実確認をします。
最初に謝罪から入ると、お客様との主従関係ができてしまうので、必ず自己紹介から始め、部分謝罪を使いながら事実を確認します。

③企業姿勢をアピール

 二次対応者の対応も基本的に一次対応者と同じですが、納得していただけないということで、より企業姿勢、会社としての考えをしっかりと伝えることが肝要です。

④フォロー体制を整えておく

 日ごろから一次対応者に、「いつでもフォローする」旨を伝えてケアをする。クレームに対して一次対応者が負担に思わないようにすることが重要。

  

ワンポイント

一次担当者と二次担当者の対応に大きな違いはないが、二次担当者はより会社という立場で対応しているという姿勢を見せること。

古谷治子 写真

マネジメントサポートグループ代表 古谷治子
東京放送、中国新聞社にて9年間実務を経験。
その後、大学・短大等にて「就職支援講座」「ビジネス行動学」の講師を務める傍ら、心理学・カウンセリングを学ぶ。女性の自立を目的に開講した「マナーインストラクター養成講座」が雑誌等で取り上げられ話題となる。

出典:クレーム対応の全技術