【マネサポ通信 6月17日号】リスクマネジメントの観点からの消費者庁対策

【マネサポ通信 6月17日号】リスクマネジメントの観点からの消費者庁対策-株式会社日本アルマック様対談-

【マネサポ通信 6月17日号】リスクマネジメントの観点からの消費者庁対策-株式会社日本アルマック様との対談-
浦嶋社長:
弊社は独自のリスクマネジメント手法により、3つの事業を展開しております。1つ目は企業のコンサルティング事業。2つ目はリスクコンサルタント養成講座、企業研修などを開催する教育事業。そして3つ目は、保険代理店・会計事務所のリスクマネジメントのサポートをするアライアンス事業をしております。
古谷:
リスクマネジメント手法についてのポイントと流れをお聞かせいただけますか?
浦嶋社長:
2006年5月1日新会社法により商法が変わりました。1899年施行の商法、戦後の商法改正に次いで大きな経営改革であり、経営の”現代の「明治維新」”ともいえるだろうと私は考えています。

従来は国が様々な規制を設けて、その傘の下で経営をし、企業も個人も守られてきました。ところが国の借金が膨大に増えたため、小さな政府へ、そして規制緩和へと進み、企業や個人の活動の自由度が広がった、その一方で、その結果には自己責任を負うことになりました。
国が企業や個人を平等に守れない今、自分で傘をさし、自らを守らなければならない。つまりリスクマネジメントが必要になったのです。自己責任を達成するためには、企業・団体のルール遵守や情報開示が必要です。そこで、不正に対して厳しいルールを課すことが必要であり、自己責任を前提にした新会社法が設立されたわけです。

具体的に企業に求められていることを、新会社法の取締役の責任(法務省令)に沿って4つにまとめると、リスクマネジメント(内部統制)が中心にあることがわかります。
1. 自己責任…リスクマネジメント・「損失の危険を管理するための規定と体制」
2. 情報管理…「情報の保存および管理に関する体制」
3. コンプライアンス…「使用人の職務の執行が法令および定款に適合する体制」
4. 親会社・子会社…「企業集団の適正を確保する体制」

ところが、それでも不正・不祥事を隠蔽する企業があり、06年1月4日に独占禁止法が改正され日本で初めて司法取引が確立されました。そこで暴かれた企業の9割は倒産しています。だからこそ、企業を上げてリスクマネジメントに取り組む必要がでてきたのです。また、06年4月1日施行の公益通報者保護法によって、内部告発が増えています。
古谷:
この内部告発はここ数年多くなってきていますが、どんな方が多いのでしょうか?
浦嶋社長:
当社のリスクドック®リスクコンサルティング)を行うと、企業内にあるリスクが明確になります。その際の分析手法の一つとして、記名式で会社への意見についてアンケートもとります。一例ですが、ある企業ではその結果、多くの不満や告発があがったのです。記名をしてまで会社に意見具申を伝えてくる人には3パターンいらっしゃいます。1つ目は自分の会社に良くなって欲しいという愛社精神、正義感。2つ目は社会的に許せないという正義感。3つ目は会社への怨みです。会社に怨みがある人は、公共機関にも伝えるケースが多いですね。
古谷:
なるほど。しかしながら、内部告発をしてもその人にとって良い結果になることは少ないのが現状でしたね。結果、会社を辞めざるを得ない。又、再就職に苦労したりなど、せっかく正義感から告発したのに国には守る手立てがなかったわけです。それを今後、消費者庁が設立されることで、より一層内部告発をする人が増えると企業にとっての危機管理はより重要になってきますね。
浦嶋社長:
いきなり消費者庁に内部告発されるわけですから、企業にとって怖い状況ですね。そこで私どもは、企業に2つの壁を作ることをお薦めしています。まず1点目は社内における内部通報制度を確立し、内部通報自体がその人の不利にならない社内体制を整備する。2点目は弁護士等外部への通報制度を確立し、そこで検討する。
この2つの制度を確立することで、公共機関への内部告発の多くを未然に防ぎ、自浄作用を発揮させることができるのです。
古谷:
なるほど。この社内における内部通報制度を導入することによって改善するべきところも明確になり、結果企業にとっても大きなメリットになりますね。お客様に対するクレーム対応も同じですが、クレームや意見具申にしっかり耳を傾け、向き合うことで商品開発に繋がったり、自社の欠点が明確にわかるわけですから、ぜひ多くの企業にこの制度を導入してもらいたいですね。とはいえ、どれくらいの会社がこのようにリスクマネジメントを前向きに捉えていらっしゃいますか?
浦嶋社長:
上場企業を中心に前向きに動き始めているのが現状です。
上場企業には、J-SOX法により内部統制(金融商品取引法に基づいた内部統制報告制度)、つまり、企業内のコンプライアンス(法令遵守)を徹底する体制整備への取り組みが求められています。また、大手企業では、CSR調達を基準にした部品・資材の調達先の選別にも動き出しています。調達先が不正や偽装をしないようにするため委託者は、委託する側を管理する必要があるからです。

具体的には、企業のコミットメントの説明責任、法律と顧客要求、リスク評価とリスク管理、その活動目標と実行計画、定期的な社員教育等をする必要があり、このリスクマネジメントができていない企業とは取引を停止する可能性があるのです。

このように制度が変わってきたことにより、企業側も対策は早く対応した方がという良い意識に変わってきました。この流れの中でリスクマネジメントが日本に浸透してきたのです。
ここ数年でルールが変わり、そのルールを理解し、適格に対応できない企業は淘汰されています。だからこそ今、企業経営の根本的改正をしなくてはいけないのです。

残れる企業と残れない企業は、リスクマネジメントをしっかりやっているか、情報開示をしっかりしているのかで大きく差がついているのです。
古谷:
今回、消費者庁設立という事になりましたが、先生は消費者庁が始動しだすと、具体的に企業が何をどのようにすればいいというお考えでしょうか?
浦嶋社長:
私はこう思っているんです。
『消費者は「心」で動く』好きか嫌いかで動くと思います。
であるならば、消費者が嫌う事をしないという点です。
嘘をつく、隠すなどをせず、お客様のクレーム対応をきちんとするということですね。
古谷:
なるほど、今までの「CS」は企業側に軸足がおかれていたのかもしれませんね。消費者庁設立後は軸足をお客様におき、本当の「CS」を見直す事が必要だということですね。
浦嶋社長:
古谷さんがおっしゃったとおりですね。官をみるのではなく、消費者に向き合える、株主に向き合える、そして社会に向き合える。そんな経営が消費者から強く望まれているのだと思います。
古谷:
顧客コミュニケーションについてお話しを聞かせてください。また現場のスタッフがどのような対応をお客様から求められているのか等お聞かせください。
浦嶋社長:
まずはリスクとクライシスからスタートすると分かりやすいと思います。リスクというのは危険という意味で、事が発生する前の状態です。そしてクライシスというのは危機という意味で、事が発生した後のことです。この危機に対しての対応になれていないとどこまでミスが続くかわからないということです。
例えば火災が起きた場合、発見が3秒後か3分後か30分後かという点でいうと時間が経てば経つほど損害が大きくなります。
時間の経過とともに損害が拡大してしまいます。さらにどこまで拡大するのかがわからないのが危機です。どの時点で、どういうやり方でとめるのか。ダメージを出来るだけ少なくするのが危機管理という事です。
そしてこの事象を最初から発生させないようにするのがリスクマネジメントといえます。

とすると、クレーム対応部署がこの危機の入り口だという事です
。この入り口の段階で対応を間違えてしまうと大きい問題に発展してしまうということです。
早く情報を取り、早く問題を収めるための企業の部署というのがお客様対応窓口のような最前線にいるスタッフだといえますね。
古谷:
おっしゃる通りですね。とすると対応者のスキルは勿論のこと、そこから上がってきた情報を組織として早く受け止め対応策を講じるという事が必要ですね。そして企業内の体制がどのように整っているのかという事が問われ、強い組織体制が求められるということにつながるわけですね。
浦嶋社長:
その通りです。経営者側の教育体制を整えるということ、そして現場の対応力を強化し、最前線の対応を整備することで、危機発生をとどめる事が必要だということです。

株式会社アルマック 代表取締役社長 浦嶋 繁樹
株式会社アルマック
代表取締役社長
浦嶋 繁樹
経歴

シニアリスクコンサルタント
秋田県出身。住友海上火災保険株式会社勤務の後、独立。その後、大和證券株式会社調査役等を兼務の後、平成10年株式会社日本アルマックを設立、代表取締役に就任。企業は『リスクを確実に取ることで発展できる』と提唱。リスクコンサルタントの草分け的存在。『ファイナンシャル&リスクマネジメント』をテーマに生・損保をはじめ、金融機関、企業、団体を対象としたセミナーの講師を務めるとともに、ファイナンシャル&リスクコンサルティング活動を展開する。
また、真に価値ある「リスクマネジャー」「リスクコンサルタント」の育成と、リスクマネジメントの普及のために、『NPO法人日本リスクマネジャー&コンサルタント協会(旧:日本リスクコンサルタント協会)』の専務理事(現在:理事)として協会の運営に携わる。著書には「1社では生き残れない!保険業界アライアンス戦略のすすめ」東洋経済新報社、「保険営業マンよチャンスをつかめ!」東洋経済新報社がある他、リスクマネジメント関連の書籍、記事の監修等も豊富。

マネジメントサポートグループ代表 古谷 治子
マネジメントサポートグループ
代表 古谷 治子
経歴

東京放送、中国新聞社で9年間、実務を経験。
大学・短大・専門学校等にて、「ビジネス行動学」「ビジネス秘書」の講師を勤める傍ら、心理学・カウンセリングを学び、教育体系のコンサルティングから、研修講師まで広く活躍。
1993年株式会社マネジメントサポートを設立、現状をふまえたカスタマイズを武器に多くの企業の問題解決を支援。CS概念を機軸にした業績アップ・活性化を目指す教育の浸透に貢献する。
信頼と実績を生む電話対応・マナー・CSクレーム対応の徹底トレーニング並びに店舗電話のCS能力検証診断、階層別教育、営業・販売折衝能力向上実務スキルアップ研修、コーチング、カウンセリング、ストレスマネジメント、EQ診断等、さまざまな手法によるモチベーション向上の手法が人気。
すでに3000回を越える登壇において展開する「品格」「品性」を重視した教育が高く評価され、インストラクター(指導者)養成講座、女性リーダー活性化研修に人気が集中。
東京商工会議所女性会理事 財団法人NTTユーザ協会 電話応対審査員 学校法人産能大学 事業部講師 日本秘書クラブ会員 日本交流分析協会会員 他歴任

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弊社は「クレーム対応」を通し、企業様の発展とその先にあるお客様の満足を
これからも追求していきます。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

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